DACI グループ意思決定フレームワーク


プロジェクトやさらに大きなイニシアチブには、多くの意思決定が関わっています。DACI は、グループが効率的かつ効果的に意思決定を行えるようにするためのフレームワークです。

なぜこれが必要なのか

「意思決定は、難しい。」お気に入りのサンドイッチショップのカウンターで、ルーベンサンドイッチにするかターキーサンドイッチにするか悩んだことがあれば、この普遍の真理に頷くはずです。

職場での意思決定は、プレッシャーが大きく、さらに難しくなります。チームのメンバー、関係者、顧客、上司の意見を取り入れると、それぞれの意見がぶつかります。

プロジェクトにおいては、優先的に意思決定に取り組まなければ、立ち往生してしまいます。誰も重要な決断を下さないからです。また、その意思決定に同意しなければ何度も意思決定をやり直すことになり、進捗が大幅に遅れてしまいます。

あらかじめ意思決定の役割分担を明確にしておけば、適切なタイミングで適切な意思決定を下せる可能性が高まります。ルーベンサンドイッチを選ぶように (これは常に正しい判断です)。

誰に参加してもらうべきか

この作業には、グループ全員に参加してもらいます。 

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スタッフ

4 ~ 8 人

準備時間

15 分

所要時間

不定

難易度

ダウンロード

DACI フレームワークのテンプレート

プレイの実施

DACI の目的は、グループ意思決定を構造化することにあります。そこでまず、このプレイを徹底的にレビューして、その構造を確実に理解してください。

 

準備物
はじめに
"DACI" とは
  • D = Driver (推進者)。関係者を集め、必要な情報をすべて照らし合わせ、合意された期日までに意思決定を完了させる人です。1 人で担当します。意思決定の内容によっては、プロジェクトのフルタイムオーナーがこの役割を務める場合があります。
  • A = Approver (承認者)。意思決定を下す人です。1 人で担当します。
  • C = Contributor (貢献者)。意思決定に影響する知識や専門知識を持つ人です。意見は述べますが、投票するわけではありません。
  • I = Informed (報告先)。最終決定について知らされる人です。

DACI は、グループの全員が決定事項に同意していなくても、その決定事項のもとに結束する場合にのみ機能します。懸念事項を共有する積極的な姿勢や、意見が尊重されるという信頼がなければ、まわりくどい議論や怠慢によって泥沼化していきます。また、チームのメンバーが公式な意思決定は失敗に終わると考え、ひそかに自分たちにとって望ましい選択肢を追求する可能性もあります。全員で決まったことに全力で取り組む体制が整っていれば、無駄な駆け引きをせずに済みます。

「それには DACI が必要か?」

これは、私たち自身がよく問いかける質問です。

グループ意思決定において完全な DACI での対応が必要か検討する際には、タイミングと影響を考慮する必要があります。プロジェクトの複数のメンバーの仕事に影響する決定 (例:「来年のユーザーカンファレンスはどこで開催するか」)は、DACI が必要かもしれません。もっと小規模な、単独の意思決定では不要です (例:「カンファレンスのソーシャルメディアのハッシュタグは何にするか」)。

ステップ 1

意思決定を追跡するページを作成する (5 分)

ほとんどのプロジェクトは、検討事項、関連する調査、トレードオフ、推奨事項などを文書化するとメリットがあります。文書化すれば、コアチームが選択肢に関するフィードバックを提供しやすくなり、関係者が最終決定について理解するうえでも役立ちます。

Confluence (またはお好みの文書作成ツール) を開き、一番上に 2x4 のグリッドを作成します。または、Confluence でDACI ブループリントを使用してページを作成します。左の列の各行に「推進者」、「承認者」、「貢献者」、「報告先」というラベルを付けます。今後数日/数週間にわたり、意思決定の進行に応じてこのページにさらに追記します。

Confluence を使用していなくても問題ありません。DACI テンプレートを PDF 形式でダウンロードできます。 

ヒント

DACI ページの作成は、Confluence の DACI ブループリントアドオンを使用すると非常に簡単です。

ステップ 2

グループ意思決定の役割を定義する (10 分)

推進者を決める

全員の合意のもと、意思決定ごとに 1 人を選びます。プロジェクト全体を動かす必要はありません。ドライバーは意思決定のみを促進します。

承認者を決める

承認者も意思決定ごとに 1 人です。

貢献者を決める

意思決定ごとに複数人が担当し、コアチーム以外の人を含めることもできます。関連する知識や経験を持つ人が最適です。

報告先を決める

これは、意思決定の影響を直接的に受ける人です。コアチーム以外の人が含まれる可能性がある点に注意してください。

ヒント

「この推進者が不在のときは、誰に委任できるだろうか?」、「相談すべき人数が多すぎないだろうか?」のような質問を問いかけます。その答えに応じて、DACI を調整します。

ステップ 3

実行計画を立てる (15 分)

意思決定のために収集すべき情報をすべて洗い出します。Confluence の DACI ブループリントを使用しない場合は、ページの以下のセクションは線で消してください。今すぐ記入する必要はありません。いつでも気軽に各セクションにメモを追加してください。

  • Due date (期限) – 意思決定の期限。
  • Background (背景) – この意思決定が必要な理由。
  • Current state (現状) – 現在置かれている状況。
  • Supporting data (裏付けとなるデータ) – 意思決定に使う調査結果。
  • Options considered (検討すべき選択肢) – 列に各選択肢を入力した表に、メリットとデメリット、リスク、トレードオフ、推定コスト、労力などをまとめます。
  • Recommendations (推奨事項) – 貢献者から寄せられた意見。
  • FAQ (よくある質問) – よく寄せられる (または予想される) 質問と回答。
  • References (参考資料) – 参考資料のリンクのリスト。関連する理由について簡単な説明も併記します。
  • Action items (アクションアイテム) – 意思決定に関連するタスクまたはフォローアップのリスト。
  • Outcome (結果) – 最終的にどの選択肢を選ぶのかを記入する場所。
ステップ 4

チームを巻き込む

このページをチームで共有し、フィードバックや意見の提供を依頼します。特定の人にページの特定のセクションに入力してもらう必要がある場合は、このタイミングで伝えてください。

どこかで行き詰まったり、堂々巡りに陥ってしまった場合は、推進者と貢献者を招集します。もう少しで重要な意思決定を下せそうな場合は、承認者も加えるとよいでしょう。参加者に、懸念事項、推奨事項、その他の選択肢に関する提案などを発表してもらいます。1 時間、直接議論することによって、コメント (または恐怖のメール!) スレッドで何日もやり取りする手間を省き、意思決定を再び軌道に乗せることができます。

ここで、深呼吸しましょう。DACI プレイでは、かなりのストレスがかかることがあります。特に反対意見の多い問題や、政治的圧力のかかる問題に関する決定ではその傾向があります。時間をかけ、対処すべき明確なグループ意思決定フレームワークを示すことで、チームに大いに貢献できました。

サンプル

弊社のクラウドチームがサポート対象言語を追加するかどうか決定する際に使用した DACI ページをご紹介します。 

成果の確認

チームでヘルスモニターセッションをすべて通しで、またはチェックポイントを実施して、改善しているかどうかを確認してみましょう。

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その他のパターン

サービスチーム

デスクトップサポートや求人などのサービスを提供している環境では、現場のサービスチームのメンバーが自分で判断できる問い合わせか、チームのメンバーや上司に相談すべき問い合わせかを判断する際に、DACI のマトリックスが役立ちます。マトリックス内の決定ごとに、上記の意思決定ページをすべて埋める必要はありません。通常は、シナリオごとに簡単な説明と、D、A、C、I だけで十分です。

DACI マトリックスを (プロジェクトごとではなく) サービスごとに作成します。成果物は、個別の意思決定が下された後、情報を伝えるためのエスカレーションパスおよび手順と考えてください。

サービスチームの DACI マトリックスは比較的変更の必要が生じませんが、まったく見直しが要らないわけではありません。サービスを確立し、安定させるために、毎年 DACI を見直して変更してください。新しいサービスチームの場合、初年度は四半期または半年ごとに DACI を見直すことをお勧めします。

フォローアップ

DECISION REGISTER (意思決定登録)

必須ではありません。複数のグループや部門 (彼らはあなた方リーダーシップチームを見ています!) に影響する大規模なイニシアチブの場合は、意思決定登録ページを利用するとメリットがあることが多いです。このページは、チームのメンバーや関係者が各意思決定の詳細情報に簡単にアクセスできるポータルのように機能します。

意思決定登録ページにはプロジェクトの概要 (エレベーターピッチなど) を記入します。その下には、各決定の詳細を示すページへのリンクを追加します。さらに、各意思決定のステータス、影響度、推進者、承認者、期限を記入します。重要な用語の凡例を含めることもできます。たとえば、意思決定に「影響大」というラベルが付いている場合、その正確な意味を記載します。

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