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セルフサービスは IT だけのものではない

銀行の与信限度額を覚えていますか? 覚えていない場合、取り急ぎ言っておきますが 1,990 ドルです。ヘアスプレーと New Kids on the Block のチケット代として、あなたは友人に 50 ドル貸しましたが、彼女は小切手で返してきました。いまいましい小切手です。裏に署名をして銀行まで車を走らせ (カセットデッキで NKOTB を聴きながら)、預金伝票に記入し、ドライブスルーで前の車の排気ガスを浴びて、さらに 45 分間人生を浪費するのです。

ひどいでしょう? 本当に大変でした。現在も小切手は存在していますが、スマートフォンのアプリで入金できます。動きやすいパジャマを着たままで大丈夫です。書類も待ち時間も New Kids on the Block もありません。これはセルフサービスと呼ばれるもので、パスワードの再設定から航空券の購入まで、職場や自宅で何かをする方法を変えています

ですが、セルフサービスはあなたの会社、カスタマー、さらにはあなた自身の組織や役割に適しているでしょうか? 注意深く構築して的確に実装したセルフサービスを適切に使えば、ほぼすべての部門、業務、カスタマーとの関係が良くなる可能性があります。今日は、そのようなセルフサービスを特定し構築する方法がわかるよう、私たちがお手伝いします。

セルフサービスを選ぶ理由

適切に活用すれば、セルフサービスは企業とカスタマーの両方にとって有益なものです。リスクの低い、大量のリクエストがスタッフの貴重な時間を食いつぶしている場合、カスタマー自身が対応できるようにすることで、企業は多額のコストを節約できます。そしてカスタマーは、ずっと効率的で便利な体験ができます。

無数の利点がありますが、その中でも大きなものは以下のとおりです (セルフサービスを適切に実施した場合)。

  • より効率的になる。フローズンヨーグルトショップのことを考えてください。現在は同時に 20 人のカスタマーが自分でよそえるため、カウンター越しに 1 人ずつ買っていた頃と比べるとずっと早く購入できます。カスタマーにとってより効率的になっただけではありません。従業員も生産性が高まり、独自の専門知識を必要とする、業務の「より大変な部分」に集中できるようになりました。実のところ、セルフサービスを有効にすることは、チームにお金を払ってやってもらう価値のあるサービスと、適切なツールがあればカスタマーが自ら進んでやることが期待されるものを比較するため、とても良い優先順位付けの練習になります。
  • コスト削減になる。より少ない人数でより多くのカスタマーにより迅速に対応すれば、ビジネスにかかるコストはずっと少なくなります。IT では、ウェブベースのセルフサービスリクエストにかかるコストはほんのわずかです。さらに、セルフサービスインフラストラクチャで元が取れるため、コストは下がり続けています。それとは対照的に、コールセンターサポートでは、あっという間にリクエストごとに 25 ~ 50 ドル、またはそれ以上がかかります。しかも、あまり優秀ではありません。
  • カスタマーが喜ぶ。最も社交的な人たちでも、必要がなければサポートを頼みません。以前は大変だったことがより早く簡単に実行できるようになって、喜ばない人はいるでしょうか? 映画を借りるなら、ビデオ屋まで車で行くよりも (まだビデオ屋が存在しているなら)、オンラインでボタンをクリックして借りたいです。また、カスタマーサービス担当者に電話をかけて車で郵便局まで出向くよりも、返信用ラベルを自分で印刷して、オンラインでピックアップの日時をスケジュールしたいと思います。

よほどの議論好きでなければ、セルフサービスの価値を否定することは難しいでしょう。ですが、現在のところ、一部のもの (歯根管治療など) では、今もまだ従来型のフルサービスの方がパフォーマンスが良いことを覚えておくことが大切です。

では、セルフサービスを有効にすべきなのはどのような場合で、フルサービスの方が適切なのはどのような場合でしょうか?

セルフサービスに適した候補を探す

すでに相当数のセルフサービス例を挙げていますが、しばらくの間、消費者の世界から B2B の世界へ移動しましょう。IT、セールス、マーケティング、人事、運営チームに所属していようと、実際に現代企業の他のどこかに所属していようと、あなたはおそらく、かなりの数のセルフサービスベースのタスクを繰り返し、毎日ずっと実行しています。十中八九、そうしたタスクの一部は、セルフサービスモデルに変換できます。

  • まず、自分 (およびカスタマー) の時間の使い方を確認する。チームがあなたの時間をどのように使っているか、現在のプロセスで持続可能でない部分はどこか、カスタマーフィードバックが示している改善部分はどこかを確認することから始めるとよいでしょう。アトラシアンの法務チームはまさにこの演習を行い、法外な量の時間を単純なベンダー契約の見直しに費やしていることを発見しました。このブログの後半では、彼らがどのようにして独自のセルフサービスポータルを構築したか、(アトラシアンの従業員の大きな喜びとともに) ご説明します。
  • 高度に専門的でないサービス、カスタマイズされていないサービス、または複雑でないサービスを特定する。 ポイントは、シンプルに保つことです。パスワードの変更は、毎回同じプロセスをたどります。一方、カスタムの RFP の作成はそうではありません。セルフサービスにするには複雑に見えるコアサービスであっても、カスタマーがリクエストしてステータスを追跡できるよう、簡単にできないでしょうか? マニュアルの確認、初期入力、コンサルティングなど、サービスに関連する作業の量を減らすことはできませんか?
  • よりリスクが低いサービスも選ぶ。 240 億ドルの融資依頼は、やはり手動で確認したいでしょう。ですが、300 ドルのコピーライティング契約の購入ではどうでしょうか? アトラシアンの法務チームは、毎日何百件もの少額契約を確認するコストは、会社が被る可能性があるリスクを上回ることに気付きました。そこで、一般的なリスクの低い申請用に DIY 法務ヘルプデスクを構築したのです。アトラシアンの従業員はこれをとても気に入りました。その点については今からお話します。
  • IT 以外にも目を向ける。IT サービスがセルフサービスの最初のターゲットになることはよくありますが、最後にすべきではありません。現在、セルフサービスは IT だけのものではなくなっています。私たちは、会社のほぼすべての分野でヘルプデスクテクノロジーを活用し、すばらしい成功を収めてきたカスタマーに話を聞きました。

 出典:xkcd.com

さて、アトラシアンの法務チームについての話です

ある意味、怖い見出しですね。ですが、アトラシアンの法務チームは、シンプルかつ強力な IT セルフサービステクノロジーとワークフローが、ビジネスの生産性や収益性はもちろん、文字どおり従業員の生活をいかに変えることができるかを示すのに最適な例です。

ほんの数年前、アトラシアンの法務チームにいた弁護士は 1 人でした。1 人です。その後、アトラシアンは急激に成長しましたが、法務チームは全社で弁護士 3 人とパラリーガル 1 人にしか増えませんでした。

その間、社内でサービスを必要とする従業員の数は、計算できないほど何倍にも増えていました。彼らは、対応すべきアトラシアンの従業員が 2 倍以上に増えたうえ、E メールという、考えられる限り最も大変な方法であらゆる申請を受け取り、対応していました。

アトラシアンの法務チームがどのようにカオス状態の受信トレイと闘い、すばらしい (そして広く称えられた) 法務セルフサービスデスクを作り上げたのかをご紹介しましょう。

1. まず、E メールを見限る

まだ、セルフサービスポータルを構築するなど考えたこともなかった頃、彼らは受信トレイが手に負えない状態になっていることに気付きました。何百人もの従業員が E メールで直接申請していたのです。優先順位を付ける方法もステータスを追跡する手段もなかったため、法務チーム以外の人たちも大変な思いをしていていました。アトラシアンの従業員は彼らに助けを求めました。そこで彼らは、これを解決する方法を探ることにしたのです。

Ultimately, our legal team turned to Jira and started tracking their work using issues. They soon designed custom workflows to enable more consistent processes, and reports to help them analyze how to improve operations and understand where they were spending their time.

2. 次に、最大のチャンスを最優先する

前述のとおり、彼らは、多くの時間を確保できそうな、リスクの低いサービスを見つけることに重点を置いて、個々のサービスを検討しました。最終的には、作業指示書やベンダーサービス契約書の作成に法外な時間を費やしていたことがわかりました。ビジネスを犠牲にすることなく、これらのサービスの効率を高めるにはどうすればよいか、ブレインストーミングした結果、Atlassian Legal Express Lane というアイデアが浮かびました。そのアイデアとは、アトラシアンの従業員が一般的な法務申請に自分で対応できる、セルフサービスポータルです。

3. ポータルを構築し、サービスの提供を開始する

You’d probably think our Legal Team had a bit of an unfair advantage here, given that they work at Atlassian and Jira Service Desk product team was a mere Hipchat ping away. In reality, that didn't matter. They were able to configure and deploy it entirely on their own, with no more help from IT than any other company would require.

現在、特定の金額に満たない契約では複雑な課題は発生しません。リスクが非常に低いため、法務チームによる見直しは不要となっています。

もちろん、一部の契約では今も手動のレビューと承認が必要です。法務チームもそれは想定していました。ですが、現在はやるべき作業に集中し、より適切に優先順位を付けて時間を使うことができます。しかも、E メールを混乱させることなく、アトラシアンの従業員は申請の追跡、最新情報の取得、サポート資料の送信を実行できるのです。

アトラシアンの弁護士にとっても、いつ、何をすべきかが簡単にわかり、ステータスを追跡できる手段となっています。

4. 多くの時間を獲得できる

この結果を大局的に見るため、アトラシアンの法務チームの Matthew Rasmussen に、セルフサービスの成果を伝えるために共有できる、魅力的な数字を尋ねました。

直前の四半期だけでも、送信された契約書の 68 % が法務チームのレビューを必要としないものでした。法務チームの新しいセルフサービスモデルのおかげです。

これは大きいです。組織のある重要な部分の作業がほぼ半分に減りました。これは、4 名のチームの四半期ごとの作業における、フルタイム従業員 1 名の丸 1 か月分に相当します!

アトラシアンでは、このアイデアが流行っています。他の部門もすぐに続いています。また、アトラシアンの多くのイベントでまさにこの事例を発表したことで、多くのカスタマーが IT 以外にもセルフサービスを展開しています。Twitter Puppet Labs がセルフサービスを使って何をしているか、さらに触発的な事例をぜひチェックしてください。まだ IT でセルフサービスを使っていないなら、そこから始めましょう。

すでに使っているなら、他に会社の誰が恩恵を受けられるか、自問してみてください。いずれにせよ、チームメイトはあなたに感謝するでしょう。

著者について

Christophe Capel

Head of Product Marketing, Jira Service Desk

I can't dance but I can move and shake. Once an engineer, now an imagineer, I build, create, and generate engagement as Head of Product Marketing for Jira Service Desk. I've spent the past seven years selling, implementing and marketing enterprise software for tech companies, and bringing products to market faster. I've even helped several of these companies grace the stage to win IT innovation awards (but I still avoid the dance floor). Find me on Twitter! @christophecapel

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