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Why first-call resolution (FCR) matters

ベイマックスは、2014 年のディズニーアニメに登場するふわふわ膨らむロボットで、ビッグヒーローシックスの一員です。マシュマロに似ていて、グーパンチの威力は今ひとつですが、1 回で問題を解決する点はすばらしいです。

ここでおさらいしておきますが、初回コール解決率 (または FCR) とは、最初の電話で顧客のニーズが完全に満たされることを意味します。今に至るまで、非常に一般的な IT パフォーマンス指標になっています。

ビッグヒーローシックスにおいて、ベイマックスは、1 回の診察で最高の医療を提供するため、再診の必要はありません。毎回、患者が受けた治療に完全に満足していることを確認して、診察を終了します。ベイマックスはまさに FCR のロックスターです。

しかし、ベイマックスは実在しません。現実世界の IT において、FCR はどのくらい重要でしょうか? 重要だとしたら、それを測定する最良の方法とは何でしょうか?

初回コール解決率を測定する理由とは?

お偉方が FCR 率を要求しているからですか。それとも長年の習慣として報告していて、測定したいからしているだけですか? そもそもこれは追跡するべきでしょうか。そしてその方法とは?

簡単に言うと、間違いなく測定するべきです。FCR は、自社のアナリストとプロセスの有効性を追跡するのに役立つ、測定値の 1 つだからです。もっと重要な点は、顧客は問題の迅速な解決を望んでおり、カスタマーエクスペリエンスに着目し続けるうえで非常に有効な方法であるためです。

実際、コールセンター企業 SQM Group は、FCR が 1% 改善すると、顧客満足度も 1% 改善すると報告しています。また、顧客が同じ問題で再び電話をかける必要が生じるたびに、顧客満足度が平均で 15% 下がることもわかっています。

ただし、FCR は測定指標の 1 つのすぎないことを覚えておく必要があります。顧客満足度や IT の有効性を示す包括的な指標ではありません。1 次対応にかかる時間と実際の顧客満足度 (CSAT) スコアなどその他の測定基準と組み合わせて使用し、傾向を追跡したり、改善できる領域を特定します。

次に、FCR のより効果的な測定に役立ついくつかの推奨事項を紹介します。

測定する内容を定義して、一貫性を維持する

上位のサポート階層にエスカレーションしても、初回コールと言えますか? 電話をかけてきた人が通話の途中からドスラク語を話し始めて、「竜の母」を呼び出して通訳する必要があったらどうしますか? (ヒント:サポートチーム全体がドスラク語とヴァリリア語を学習することができます)

定義付けする必要があります。重要な点は、何を FCR と見なすのか、見なさないのかを明確に定義して、一貫性を維持することです。さらに、簡単に測定できるようにシンプルにしておくことをお勧めします。例外を多く作れば作るほど、プロセス、トレーニング、レポート作成がわかりにくくなり複雑になります。

最後に、同じコール内のエスカレーションを FCR のカウントに含むことを許可した場合、コールの長さ、保留時間、顧客の全体的な満足度に注視し、FCR に加えて、顧客が質の高いサービスを受けているかを確認します。顧客を 10 分間保留にするよりも、迅速に電話を折り返しかける方が、たとえ、それが第 1 窓口での課題の解決に至らないとしても、はるかに優れています。

顧客が解決したことに同意するまで解決済みとマーク付けしない

当たり前のことです (とは言っても、私も今朝までこの自撮り的な行為が実際にあるとは知りませんでした)。実際のところ、サービスデスクエージェントは、通話時間およびクローズ率の厳しい目標を達成するために、時期尚早であるにもかかわらずチケットをクローズしなければならない圧力を感じることがあります。

4 critical components of successful IT Metrics and reporting (成功する IT 指標とレポートの 4 つの重要な構成要素)」にも書きましたが、私自身にも経験があります。質問したいことがいくつかあるだけだった私が瞬時に、腹を立てた顧客に変貌したのです。サポートのチケットは、顧客が解決したと言うまでは解決済みではありません。顧客との確認なしで問題を解決済みとして処理することは、不満を持つ顧客を生み出し、FCR に直接影響するサポートチケット再開につながる結果となるだけです。

これには、次のような対策が必要です。

チケット再開率を必ず追跡する

FCR 目標をうまく達成していても、同じ顧客からの新しいチケットや再開リクエストが多数ある場合、最初のリクエストを完全に解決していない可能性があります。

再開率は、FCR の抑制と均衡システムの構成要素のようなものです。実際、以下の点を考慮してください。

特に重要なのは、再開率の測定を伴わない FCR 測定には十分な注意が必要です。細心の注意を払ってください。夜間、ピューマが生息する地域にいるイノシシのようなものですから。

再開や折り返しの電話への妥当な測定ウィンドウを設定することも忘れないでください。

FCR 率に解決済みの課題として追加する前に、初回コールから少なくとも 24~48 時間のウィンドウを開けておくことを推奨します。

顧客の問い合わせの全容を追跡する

現在、簡単なリクエスト (パスワードのリセットなど) の多くは、セルフサービスツールを使用してオンライン上で処理されます。顧客は最初から最後まで自分で解決するため、サポートアナリストとやり取りすることは一切ありません。ただし、必ずしもそうとは限りません。セルフヘルプのパスワードのリセットは失敗することが多いため、結果的に、顧客はフルサービスのチャネルを通じてサポートに問い合わせなければならなくなります。

セルフヘルプ後のコールは、サポートチームにとっては初回コールかもしれませんが、実際は顧客からの 2 回目のサポートリクエストであることがあります。

サポート部門への初回コールのうちどのくらいが、実際は顧客がさらに支援を必要としている 2 回目のやり取りであるかを理解することは重要です。このような場合、顧客はセルフヘルプツールを使用して問題を効果的に解決できなかったことを意味します。 

顧客の問い合わせの全容を通じてパフォーマンスを追跡できず、セルフヘルプを行った顧客がどこでどのくらい頻繁にフルサービスのサポートリクエストに切り替えたかを特定できない場合、FCR 率が不自然に歪められている可能性があります。さらに、自社のサービスコストを大幅に低減できる重要なセルフサービスを改善できる機会を失います。

矛盾したパフォーマンス目標の設定を避ける

ケーキを食べたら、ケーキはなくなります。FCR や解決までの時間などを両方とも測定することは間違っていませんが、サービスデスクアナリストを混乱させるような目標を設定しないように注意します。

たとえば、85%の FCR を達成する必要があり、同時にアナリストが問題を 5 分以内に解決またはエスカレーションすることも期待されている場合、アナリストは設定されたこれら 2 つの目標のいずれかを選択しなければならなくなります。アナリストが自身の優先順位を理解して、ビジネス目標をサポートする同じ目標を達成するために協力できるようにすることが重要です。

アトラシアンでは、「1 次対応時間」を重要なエージェントパフォーマンス目標には設定していません。それはエージェントが実際は数時間または数日間、その課題に取りかかることができない場合に、定型文の返信 (「リクエストを送信いただきありがとうございます。間もなくご連絡差し上げます」) を使用するなどの悪しき習慣を促進する可能性があるためです。代わりに、解決までの時間やサポートエージェントを待っている時間などのパフォーマンス目標を優先し、ポジティブな行動を促進しています。

最も重要な点は、FCR を自社の主な目標とするべきではないことです。主な目標は、エスカレーションまたは顧客に電話をかけ直す必要があるにしても、可能な限り最良の方法で問題を解決することです。

FCR を促進する KCS を重視する

学校で、ノート持ち込み可のテストを受けたり、チームで協力して問題を解決するグループテストを受けたりしたことはないでしょうか? 普通のテストより、やりやすかったですよね?

チームが知識や経験を結集して文書化し、共有することを促進するナレッジセンターを活用したサポート (KCS) のプラクティスを構築することで、繰り返す問題の解決が飛躍的に簡単になり、その結果、確保できたアナリストの時間をより複雑な問題の解決とドキュメント作成に注力できます。

実際、HDI の最新の調査レポート「The Ups and Downs of Resolution Rates (解決率のアップアンドダウン)」によると、通常、ナレッジセンターを活用したサポートを行っている組織は、これを行っていない組織よりも、初回コールおよび第 1 レベルでの解決率が 15% も高いことが判明しています。うーん、ぜひ活用したですね。

重要な目標:顧客満足度に目を光らせる

多くの IT 組織では、各チケットが解決した後に、サービスの質を測るために顧客満足度アンケートを送信します。まだ実施していない場合は、すぐに開始してください。また、ネットプロモータースコア (NPS) などの項目にまで広げて測定することを検討し、顧客が友人や同僚に推薦する可能性を把握します。これらのより高レベルの測定は、顧客満足度の全体的な健全性に注視し続けるに役立ちます。さらにフィードバックに注意を払うことで、FCR などの単一の測定基準に過度に労力を費やすのではなく、運用面を改善するために投資すべき最適な領域を特定できます。

著者について

Nikki Nguyen

Product Marketing Manager, Jira Service Desk

Although my life in IT is behind me, it's not too far away. I'm now a recovering systems administrator evangelizing the way teams work by using Jira Service Desk. I've found a love of combining customer service with technology. Tweet me @NikkiHNguyen

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